太陽光発電や工場などに用途が広がる

 その後、農業向け以外にも用途も広がってきた。公園などの緑地、企業の工場など、学校のグラウンドなどが代表的という。これにメガソーラーが加わった。

 企業の工場などは元々、除草作業を外部の専門業者などに委託していた。しかし、管理コストの削減を目的に、自社で草刈りする企業が増えている。その際、省力化できる乗用型の草刈機を採用するケースが出てきた。

 太陽光発電所での利用も増えているが、採用件数などは、把握できていないという。農機の販売代理店や農業協同組合(JA)を通じて全量を販売しているからである。代理店を通じた販売手法は、アフターサービスの重要な農機では一般的という。

 ただ、太陽光発電所での採用を検討している企業が、オーレックに直接、問い合わせてくることでわかる場合もあるという。代理店などが営業に力を入れているというより、太陽光発電事業者などが、独自に情報を入手したり、口コミによる評判が広まっているようだ。

 同社では、太陽光発電所で採用が進み始めた理由を二つ挙げている。一つは、農家が所有している耕作放棄地が太陽光に活用される場合があり、農機に通じた関係者とつながりのある太陽光発電事業者が出てきたこと。もう一つは、企業の工場などで活用が進んでおり、こうした企業が遊休地などで太陽光発電を手がけている場合も多いことを挙げている。