千葉県匝瑳(そうさ)市飯塚の開畑地区が、日本有数のソーラーシェアリング(営農型太陽光発電所)の集積地になりつつある。同地区には、緩やかな斜面に広大な畑作地が広がる。だが、後継者不足もあり、約4分の1が耕作放棄地となっている。雑草が生い茂ったり、廃棄物を不法投棄されたりした土地もあり、深刻な問題になっている。

パネルの下で大豆を栽培

 こうした荒地をソーラーシェアリングによって再生しようとの動きが出てきた。開畑地区をクルマで走ると、短冊型の細長い太陽光パネルを高めの架台に藤棚のように並べた太陽光発電所が所々に完成し、パネルの下では大豆などが栽培されている。

 そんなソーラーシェアリングのメッカのなかでも、最大規模の発電所が今年4月に完成した。営農型メガソーラー(大規模太陽光発電所)「匝瑳メガソーラーシェアリング第一発電所」だ。耕作放棄地約3.2haを利用して、太陽光パネル容量・約1.2MW、連系出力・1MWの発電設備を設置した(図1)(図2)。

図1●完成したばかりの「匝瑳メガソーラーシェアリング第一発電所」(出所:SBIエナジー)
図1●完成したばかりの「匝瑳メガソーラーシェアリング第一発電所」(出所:SBIエナジー)
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図2●耕作放棄地約3.2haを利用して、1.2MWの太陽光パネルを設置(出所:SBIエナジー)
図2●耕作放棄地約3.2haを利用して、1.2MWの太陽光パネルを設置(出所:SBIエナジー)
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