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HOMEエネルギー拡大市場“支える”架台メーカー 選ばれる理由 > 強風でもめくれず、歩きやすい国産の樹脂製水上架台

拡大市場“支える”架台メーカー 選ばれる理由

強風でもめくれず、歩きやすい国産の樹脂製水上架台

発泡材を充填して安定性を高め、水を入れて外周の重しに

  • 加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテック研究所
  • 2017/04/19 05:00
  • 1/4ページ

 愛知県高浜市にある貯木場跡の池に、出力1.99MWの水上設置型のメガソーラー(大規模太陽光発電所)がある(図1)。

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図1●イビデンの衣浦事業場内にある水上メガソーラー
出力は1.99MW(出所:上はイビデンエンジニアリング、下は日経BP)
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 プリント基板や半導体パッケージ関連材料、水力発電などを手掛けるイビデンの衣浦事業場内に立地し、2016年2月に稼働した。発電事業者は、子会社のイビデンエンジニアリング(岐阜県大垣市)となる。

 イビデンエンジニアリングは、イビデングループで電力設備やプラントの設計や施工を担っている。電力関連の設備では、イビデンの水力発電における知見を生かし、ガスタービンや太陽光発電システムの設計や施工にも取り組んでいる。

 再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の施行後は、太陽光や小水力発電による売電事業に参入している。

 最近では、イビデンの半導体パッケージ関連製品の納入先である米アップルが、「自社向け製品の製造で、イビデンが再エネ100%を公約」と発表し、脚光を浴びている(関連ニュース1同ニュース2関連コラム1)。このイビデングループの再エネ発電のほとんどを、イビデンエンジニアリングが担っている。

 衣浦事業場内にある貯木場跡の池に水上メガソーラーを開発するにあたり、検討を重ねた一つが、太陽光パネルや接続箱を水面に浮かべるためのフロートだった。

 検討を始めた当時、製品化されていたフロートはほとんどなく、日本の水上太陽光発電所では、いち早く市販されていた海外メーカー製のフロートが使われていた。高密度ポリエチレンによる中空構造の部材を連結していく方式の製品だった。

 イビデンエンジニアリングの水本秀三専務によると、水力発電に長年、携わってきた強みの一つは、発電事業に必要な安全性、信頼性を熟知していることという。そうした経験から、既成の海外製フロートを使った場合、発電設備に求める安定性や安全性、長期信頼性の面で不安があったという。

 例えば、台風などの際、池に強風が吹いた時に、外周部から太陽光パネルごと吹き上がってめくれ上がるような事故が起きる恐れを感じた。中空部材が浮かんでいる状態のため、施工や保守の際に、人が上に乗って移動したり、作業する場合の安定性も、同社が望む水準にはなかった。

 採用できる市販製品がなかったことから、自社で開発することにした。自社の水上メガソーラーで採用しただけでなく、EPC(設計・調達・施工)サービスにも展開している。

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