架台を浮かべたような構造

 タキロンエンジニアリングのフロートは、樹脂製の部材が比較的少なく、地上に設置する架台に似た構造体を水面に浮かべているのが特徴である。

 レールのように細長いアルミの支柱を縦横に組み、「浮き」のような役割を担う樹脂製の中空部材を取り付ける。地上設置型と同様、設置角に傾けたアルミ材に太陽光パネルを固定する。

 アルミ材には高耐食加工を施し、樹脂には軽量で紫外線や腐食に強い高密度ポリエチレンを採用している。いずれも耐候性・耐食性に優れた材料で、長期信頼性に優れる。フロートの耐用年数は20年間で、メーカー保証が5年間、それ以降は有償で15年間となっている。

 施工時には、9枚の太陽光パネルを支えるユニットを組み、このユニットを一つの単位として池に浮かべていく(図3)。ユニット単位で強固な構造となり、これを連結していくことで、池の上に島のように浮かんだフロート全体が、安定的な構造を形成する。

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図3●大和ハウス工業グループによる施工の検証の様子
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図3●大和ハウス工業グループによる施工の検証の様子
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図3●大和ハウス工業グループによる施工の検証の様子
地上でフロートをユニットに組んで9枚のパネルを組み付け、クレーンで水面に降ろす(出所:大和リース)