海上のレーダー用などにも用途を拡大

 日本管材センターでは、Sun Rise E&T社製のフロートを使った新たな用途も開拓している。

 例えば、海上のレーダーシステムなどの自立型電源である。海上に浮かび、太陽光発電と蓄電池で電力をまかなう(図5)。

図5●海上を浮かぶレーダーに応用
図5●海上を浮かぶレーダーに応用
フレキシブル太陽光パネルと蓄電池で自立電源の「島」に(出所:日本管材センター)
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 レーダー大手の日本無線、フレキシブルタイプのアモルファス(非晶質)シリコン型太陽光パネルを手がける平岡織染と共同で、曳航可能な海上発電システムを開発し、「ソーラーパワーアイランド」と名付けて展開している。

 実際に納入した例では、太陽光パネル出力920W(92W/枚×10)、鉛蓄電池(出力2.4kW)のほか、レーダーシステムや各種センサー、カメラ、LED照明などを必要に応じて積んでいる。夜間や日照不足の際には、蓄電池で放電して駆動する。

 愛媛県の宇和島などで採用例があるほか、沖ノ島や北海道、長崎などの地域から引き合いがあるという。