生命保険会社が主催する、デジタルヘルスベンチャーのピッチイベント――。メットライフ生命保険は2016年12月15日、同年11月に開始した「MetLife Collab Japan アクセラレータープログラム」で支援するベンチャー企業を選定するためのピッチセッションを、東京都内で開催した。

ピッチセッション後の記念撮影の様子
ピッチセッション後の記念撮影の様子
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 同プログラムは、デジタルヘルス分野のベンチャー企業と連携し、オープンイノベーションを通じて革新的な事業アイデアを創出することを目指すもの。支援先に選ばれた企業には、メットライフ生命の担当者からのアドバイスや、同プログラムを支援するベンチャーキャピタルによるメンタリングを提供。3カ月間にわたり、事業プランの具体化を支援する。メットライフ生命の事業への活用を見据えた業務提携や、アジア地域への事業展開支援なども視野に入れる。

 「保険会社が消費者に提供する価値はこれまで、狭すぎ、貧弱すぎた。がんになったり亡くなったりした際に給付金を払うことが、唯一の価値であるかのように考えてきた。だが消費者は、もっと幅広い価値を通じたサポートを保険会社に望んでいる」。メットライフ生命 執行役 専務 チーフカスタマーマーケティングオフィサーの谷貝淳氏はこう語る。

 同社が11月に始動させたアクセラレータープログラムはこうした視点に立ち、「サービスや体験という観点から、提供価値の拡大を目指すもの」(谷貝氏)。中でも同社が戦略領域と位置付けるヘルス&ウェルネス分野を中心に、革新的なサービスの創出や新しいビジネスモデルの構築に取り組む。そこでは「保険会社が持つ資産だけでは難しい。我々に欠けているのは革新性と敏しょう性、そして新しい発想。ベンチャーの若く尖った発想を持つ人達からの提案に期待したい」(同氏)。