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センサーと人工知能で精神科疾患が診察できる!(page 3)

独自のアルゴリズムで治療効果予測や早期退院支援も

2016/11/16 04:00
大下 淳一=日経デジタルヘルス
出典: 日経メディカルOnline,2016年11月10日 , (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)

カメラやマイクが「診察」する

 患者の表情や声、話の内容に着目した今回のアプローチは「奇想天外なものではなく、世界中で類似の研究が行われている」と岸本氏は話す。これまでに行われてきた研究では、既に患者の声や話の内容、活動量から、うつ病などを80~90%の精度で判定できるとの結果が出ている。表情や声の様子、話の内容をカメラやマイクを使って収集し、それらのデータを機械学習で統合的に解析するところが今回の研究の特徴と言えるだろう。

 2016年春からは、うつ病や双極性障害などの患者数十人を対象に、実証研究を開始した。患者の表情や声などに関するデータを既に150セットほど集めており、「臨床的に意味のある判定率が得られそうだという感触を得ている」(岸本氏)。リストバンド型のウエアラブル端末を使い、患者の活動量や睡眠のデータを集める取り組みも始めたところだ。

 今後、1000セットを超えるサンプルを収集し、重症度評価の精度を高めていく。プロジェクト最終年度の2018年度末までに、評価アルゴリズムとそれを利用した診断支援システムを完成させる計画だ。

 実地診療への導入に向けては、「機械学習という全く新しいアプローチについて、どのように薬事承認を得るかが課題になる」と岸本氏は話す。従来、医療機器などの薬事承認では「物理量をいかに正確に測れるかが審査の基準だった。今回のシステムでは、(機械が算出した結果が)『推定量』であり、そこにこれまでとは違う難しさがある。そのため、医薬品医療機器総合機構(PMDA)と議論を始めたところだ」(岸本氏)。

日経デジタルヘルス Special

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