原理的には体脂肪や骨密度も計測可能

 Jawboneの製品では、歩数や活動量などに加えて、心拍数や睡眠の状態などのデータも取得できる。また、現時点では非対応だが、原理的には体脂肪や骨密度も計測することは可能だという。さらに、Jawboneの研究では「血中酸素濃度や心拍、さらにアルゴリズムの組み合わせによって近い将来に血圧までわかるようになる」と岩崎氏は明かす。

 このような製品を販売するJawboneは、本国の米国(一部欧州も含む)では既に3000社のソフトウエアベンダーとの連携を進めている。しかし、日本ではまだ3社程度。米国と比べてと、データをソフトウエアやアプリケーションで活用しようという動きはあまり出ていないといえる。そういった状況もあり、岩崎氏は「とにかくデータを集めてクラウドで共有し、より良い情報データサービスを共有できるような仕組みを作りたい」と自らのビジョンを示した。

 最後に、岩崎氏は最新のマーケット情報を紹介。米国のマーケットではリストバンド型の活動量計が1000万台を超えるのではないかといわれているが、その一方で日本ではその1/10程度にしか満たないと見られている。その原因を岩崎氏は「ソフトウエアがユーザーに有益な情報として共有されていないから」と分析。日本ではまだガジェット好きのアーリーアダプターにしかリーチできていないという現状を踏まえ、「業界全体でユーザーに寄り添ったソフトウエアを作り込んでいく必要がある」として講演を締めくくった。