「リストバンド型ウエアラブルでどこまでのデータが取れるのか?」――。

 米Jawbone社でGM/日本代表を務める岩崎顕悟氏は、「ヘルスソフトウエアカンファレンス」(2016年2月17日、東京都内で開催)で、このような演題で講演。同社が提供するリストバンド型ウエアラブルデバイスを紹介するとともに、ソフトウエアの現状や米国の動きなどについて語った。

講演する岩崎氏
講演する岩崎氏
[画像のクリックで拡大表示]

 ここ数年、インターネットを使ってデータのやり取りができる機器、いわゆるIoTの市場が急速に成長している。現在の世界人口は約60億人といわれているが、その30%がインターネットに接続できるデジタル機器を持っているといわれている。さらに、スマートフォンやウエアラブルデバイスなどの総数は約100億個といわれているが、「2020年には、そのデバイス総数が約500億個にまで増えると予想されている」(岩崎氏)。

 このような流れにあって、注目を集めているのがウエアラブルデバイス。医療費の増加などを含む近年の日本の医療問題は、「20年前からまったく改善されていない日本人の生活習慣に、その根本的な原因があるのではないか」とJawboneは考え、さまざまな取り組みを進めている。そもそも、年に一度受ける健康診断で本当に身体の状態がわかるのか。1週間24時間でたえ間なく身体の状態をチェックするウエアラブルデバイスを活用すれば、「生活習慣をしっかりモニターできる」と岩崎氏は強調する。

 Jawboneでは現在、4つのセンサーを搭載したリストバンド型のウエアラブルデバイスを発売している。この4つのセンサーは、金属のパネルを使った一般的な体組成計の仕組みをベースとしたもの。一般的な体組成計は身体の中に弱い電流を流し、その抵抗値を見て骨密度や体脂肪などのデータを取ることができる。Jawboneの製品では、それを超小型化したものが搭載されていることになる。