業務内容や使用材料を見える化

 医院運営支援システムの中核機能は、自費診療の患者台帳を中心とした、患者ごとのスタッフ業務管理機能である。患者台帳には、スタッフによる「業務記録」のほか、「画像」「自費計算」「作成文書」「セルフケア」「連絡先」などがそれぞれの画面から入力できる。

 業務記録の画面では、業務内容、その実施者、実施日などを記録する。業務内容については、カウンセリング(初回、2回目、矯正など)、虫歯や歯周病のリスクを調べる唾液検査、定期検診のアポイント取得・来院などを、あらかじめ設定した項目リストから容易に選択入力できるようした。また、同画面の下段にはカウンセリングの詳細な内容を記録するフィールドが設けられ、審美補綴やインプラント、PMTCといった内容をリストから選択入力できる。現在は帳票に記載しているが、今後利用していくという。

カウンセリングや唾液検査といった業務内容、コンサルの内容、申し送りなど、実施した業務を記録するシステムの主要機能
カウンセリングや唾液検査といった業務内容、コンサルの内容、申し送りなど、実施した業務を記録するシステムの主要機能
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 自費計算の画面は、自費診療における見積・請求額を計算し、書類を作成する機能である。詳細な治療内容については、業務内容入力と同様に、治療法(施術法)やインプラントなどの使用材料をあらかじめ設定されたリストから選択して入力できる。患者の同意確認や最終的に押印した自費診療請求書として印刷し、渡せるようになっている。

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自費計算機能は、あらかじめ設定されたリストから治療法や使用材料を選択入力(上画面)、見積書や請求書として印刷可能(下画面)
自費計算機能は、あらかじめ設定されたリストから治療法や使用材料を選択入力(上画面)、見積書や請求書として印刷可能(下画面)
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 一方、セルフケア画面は、患者自ら行う口腔ケアのための歯ブラシやハミガキ、医薬品などのセルフケア処方を入力する画面。症状やセルフケアの目的を、登録された項目から選択入力するとともに、処方する材料を入力していくものだ。主に物品の販売管理として使用することを目的とした機能であり、販売管理台帳として集計できるため、棚卸在庫確認や売上管理にもつなげていく予定という。

セルフケア画面では、症状やセルフケアの目的を登録された項目から選択入力するとともに、処方する材料を入力していく。処方箋はそのまま販売管理として利用される。
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セルフケア画面では、症状やセルフケアの目的を登録された項目から選択入力するとともに、処方する材料を入力していく。処方箋はそのまま販売管理として利用される。
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セルフケア画面では、症状やセルフケアの目的を登録された項目から選択入力するとともに、処方する材料を入力していく。処方箋はそのまま販売管理として利用される。

 患者台帳にはこのほか、外科手術やインプラント治療のために内科検診などが必要な患者について、診療情報提供書などを作成するための文書作成機能や、画像管理機能なども実装されている。現在のところ、画像管理機能は保険証確認のための写真撮影・保存に使用している。