「(東芝メディカルシステムズ社長の)瀧口氏が語る夢に感激し、どうしてもこの夢に賭けてみたい、我々のグループに入ってほしいという強い決心をした」。

 キヤノンと東芝メディカルシステムズが2016年12月19日に東京都内で開催した緊急記者会見。登壇したキヤノン 代表取締役会長CEOの御手洗冨士夫氏は、同日発表した東芝メディカルの子会社化について一通りの説明を終えた後、買収を決意した瞬間をこう振り返った(関連記事1)。

握手を交わすキヤノンの御手洗氏(左)と東芝メディカルの瀧口氏
握手を交わすキヤノンの御手洗氏(左)と東芝メディカルの瀧口氏
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 キヤノンによる東芝メディカルの買収は、経営危機に陥った東芝が債務超過を回避すべく、東芝メディカルを売却する意向を2015年12月に明らかにした後、2度の入札プロセスを経て決定した(関連記事2同3同4)。御手洗氏が語ったのは、1次入札を通過した4社に対し東芝メディカルが2次入札前に個別に行った説明会での出来事だ。