総合的な医療を提供するパブリックセクターと一線を画し、心疾患領域で最先端の医療を効率よく患者さんに届ける。そのために人・モノを自分たちでハンドリングできる組織を作り上げたい――。華岡氏は、長年勤めた市内病院の心臓血管センター長を辞して独立・開業した動機をこう話す。「自分たちのフォーカスする領域・テーマを追究し、高度な医療を提供する姿勢を貫いていきたいと考えています」と言う。先進的な循環器医療を実践しつつ、他の領域の医療機関とのネットワーク化により、都市圏における地域医療の充実に寄与していく考えだ。

 医療機器の選定においても、「専門性を追究し、高度で効率的な医療サービスを提供するため、また時代の要請でもある侵襲度の低減を実現していくためにも、最先端のシステム環境を備える必要がありました」(華岡氏)という考えの下、各種機器を導入している。2つの血管カテーテル室には、フィリップス社の血管撮影装置「AlluraClarity FD 10/10」(バイプレーンシステム)、同「Allura Xper FD10」(シングルプレーンシステム)をはじめ、東芝メディカルシステムズの320列CT装置「Aquilion ONE Genesis Edition」、インターベンション治療を効率的にサポートするフィリップス社の超音波診断装置「EPIQ 7G」などをそろえる。

最先端の血管撮影装置(バイプレーンシステム)を導入
最先端の血管撮影装置(バイプレーンシステム)を導入
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 また、循環器部門に特化したDICOMソリューションとして、フォトロン メディカル イメージングの「Kadaシリーズ」(動画サーバー、動画ビューア、レポーティングシステム)を導入した。「われわれは、専門領域の医療を高度にサポートしてくれるシステムを求めています。侵襲度を極力抑え、質の高い検査・治療を実施するため、スピードとクオリティーを最も重視しました」。循環器領域に特化したフォトロン メディカル イメージングのソリューションを採用した理由を華岡氏はこう説明する。