交通事故が起きた際、衝突の激しさや方向などの車両データと、過去280万件の事故データを基に、運転者や同乗者の死亡・重傷確率を即座に推定。これを基に、救急救命を担うドクターヘリやドクターカーの出動の必要性を短時間で判断する――。

システムの動作デモの様子
システムの動作デモの様子
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 “交通事故ビッグデータ”と呼べるようなデータ活用型の事故救命システムの運用に、大手自動車メーカーが本腰をあげる。トヨタ自動車とホンダは2015年11月30日、NPO法人 救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)および日本緊急通報サービスと共同で、ドクターヘリやドクターカーの出動を早期に判断する救急自動通報システム「D-Call Net」の試験運用を開始した(トヨタ自動車のプレスリリースホンダのプレスリリース)。全国9カ所のドクターヘリ基地病院が参加する。2018年に本格運用を開始する予定だ。

 HEM-Netとトヨタ自動車、ホンダ、日本緊急通報サービスは2015年11月30日、東京都内で共同での説明会を開催した。