集中を測れるメガネを活用
そもそもジンズがThink Labのプロジェクトを始めるきっかけとなったのが、同社が2015年に発売したセンシング アイウエア「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」である。JINS MEMEでは、利用者のまばたきの回数と強さ、姿勢から集中の度合いを測定することができる。 JINS MEME開発後、ジンズの自社オフィスで集中度合いを測定したところ、「オフィスでは集中できないことがわかった」とジンズ JINS MEMEグループ マネージャーの井上一鷹氏は話す。その後、集中できる環境について研究を進め、集中を作り出すには25の方法があることがわかった。パートナー企業と協力してThink Labはこれらの方法を実現する場所にしたいと考えている。 完成したばかりのThink LabでJINS MEMEを使って集中度合いを測定したところ、ジンズのオフィスでは1時間当たり通常の集中状態が35.8分、深い集中が8.6分だったのに対し、Think Labでは通常の集中状態が45.7分、深い集中が16.5分だったという。JINS MEMEは、Think Labの利用者に対して貸し出し、いつでも集中度合いを測定できるようにする。パートナー企業も、自社のソリューションの効果をJINS MEMEを使って検証することができる。ジンズの田中氏は、このプロジェクトのゴールはThink Labという場を提供することにとどまらず、環境を用意して質の高い時間やアウトプットを生み出すための働き方を考えていくことだとした。さらに、「Think Labのような場所を国内外に展開することも視野に入れている」と述べた。