「Nokiaがなぜ、健康分野に取り組むのかがどうもよく分からない。ある報道記者の方にそう聞かれました」――。フィンランドNokia社は2017年11月30日、同社の最新技術を紹介するイベント「Connected Future 2017」を東京都内で開催。ノキアテクノロジーズ デジタルヘルス本部 統括の岩崎顕悟氏が登壇し、Nokia社が健康分野に力を入れる理由をそんな言葉から語り始めた。

 Nokia社は2017年6月、日本の一般消費者市場に約10年ぶりに再参入することを表明。投入する製品に選んだのが、買収したフランスWithings社が手掛けてきた体組成計や活動量計などの健康機器である。ケータイのNokiaから、デジタルヘルスのNokiaへ――。日本でそんな変身を遂げようとしている。

登壇した岩崎氏
登壇した岩崎氏
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 同社が健康分野に取り組む理由を端的に示すキーワードは、「Connected Health」だ。「健康機器で集めたデータのすべてがクラウドにつながる。Nokiaが手掛ける健康機器で、クラウドにつながっていないものは何一つない」と岩崎氏は説明する。

 具体的な製品として岩崎氏が挙げたのは、心拍数や脈波伝搬速度を測定できるWi-Fi対応体組成計「Body Cardio」や、活動量計付き腕時計「Steel」、健康機器で集めた各種データを管理できるスマートフォンアプリ「Health Mate」など。日本未発売の製品として、小型ワイヤレス血圧計「BPM+」も手掛けている。