ソニーが挑むヘルスケアICTイノベーション――。こうしたテーマの下、「クラウド」「モバイル」「ICカード」という3つのテクノロジーを駆使した同社の電子お薬手帳「harmo」の方向性などについて、ソニー harmo事業室 室長の渡邉普氏が語った。

ソニーharmo事業室室長 渡邉普氏
ソニーharmo事業室室長 渡邉普氏
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 2015年11月5日に東京都内で開催された医療・ヘルスケア分野のグローバルカンファレンス「Health 2.0 ASIA-JAPAN」(主催:Health 2.0社、メドピア)に登壇した渡邉氏。同氏はまず、2020年に東京でオリンピックとパラリンピックが開催されることを踏まえ総務省が「都市サービスのアップグレード」や「個人のエンパワーメント」のための基本的なテクノロジーとして「クラウド」「モバイル(=スマートフォン)」「ICカード」の3つを挙げていることを指摘。この3つの技術を組み合わせ、患者の調剤履歴を管理・共有する電子お薬手帳の仕組みを提供しているのが、「harmo」だと位置付けた。

 harmoの利用イメージは次の通り。患者が薬局のカードリーダーに非接触型ICカード(harmoカード)をタッチすると、クラウドに保存されている調剤情報が薬局のタブレット端末に表示される。薬剤師はその情報を参考にして患者へ医薬指導をするという流れだ。また、患者がスマートフォンを所持している場合は、薬局以外の場所でも自分や家族の調剤情報を閲覧できる。

患者が使用するharmoカード
患者が使用するharmoカード
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