キュア・アップは2017年10月2日、ニコチン依存症治療アプリ「CureApp 禁煙」の治験を同月末に始めると発表した。スマートフォンアプリの治験を実施するのは、日本初の試みという。慶応義塾大学病院やさいたま市立病院など約30の医療機関で、2019年3月までの1年半をかけて実施する。既存治療に対する上乗せ効果を実証し、薬事承認取得を経て2019年秋に提供を始める計画だ。

キュア・アップ代表取締役社長で日本赤十字社医療センター呼吸器内科医師の佐竹晃太氏
キュア・アップ代表取締役社長で日本赤十字社医療センター呼吸器内科医師の佐竹晃太氏
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 10月2日に東京都内で記者発表会を開催した。同社代表取締役社長で日本赤十字社医療センター呼吸器内科医師の佐竹晃太氏のほか、治験調整委員会のメンバーや実施医療機関の担当者などが登壇した。

 キュア・アップはかねて、薬や医療機器に続く第3の治療として、治療効果を持つアプリ(治療アプリ)を事業化することを目指してきた。通院と通院の間の“治療空白”にいる患者をスマートフォンアプリで支援し、治療効果を高めるという考え方だ(関連記事)。

 2014年末に施行された医薬品医療機器等法(薬機法)では、スマートフォンアプリなどの単体ソフトウエアが医療機器として認められるようになった。今回の治験は治療アプリに関して、ソフトウエア医療機器としての薬事承認を取得することを目指したものである。