風呂やシャワーでも外さなくて済む

 FreeStyle リブレは、組織の間質液中のグルコース値を測定する500円玉大のパッチ式センサーと、その測定値を読み取り表示するリーダーから成る。センサーを上腕後部に装着すると、センサーの極細フィラメントが皮下に挿入され、グルコース値を測定する。センサーは使い捨てで、最長14日間の連続測定が可能だ。耐水性を備えるため、風呂やシャワーでも外さなくて済む。間質液中のグルコース値と、そこから導く血糖値の相関をキャリブレーション(較正)するための採血も不要だ。

センサーは上腕後部に装着する
センサーは上腕後部に装着する
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リーダーに結果を表示
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 測定値は、リーダーをセンサーに近づけて近距離無線通信(NFC)で読み取り、リーダーに表示する。グルコース値の上昇や低下などの傾向を確認したり、8時間前からの履歴を確認したりできる。

 このデバイスを使うことで「寝ている間など、普段は測定しない時間を含めて1日を通したグルコース値の推移を追える。何を食べるとグルコース値がどう上がるかなどを患者が自ら把握することで、行動変容につなげられる」(安藤氏)。測定結果はパソコンに取り込み、グルコース値の変動をトレンドで表示するAGP(Ambulatory Glucose Profile)と呼ぶレポートを作成することが可能だ。

 FreeStyle リブレは2014年に欧州で発売され、これまでに39カ国以上で販売され35万人以上の糖尿病患者に利用されてきたという。日本では2017年9月1日、インスリン治療を受けている糖尿病患者を対象に保険が適用された。