「遠隔診療」同様、新たな選択肢の一つへ

 今回の仕組みは、特定保健指導の対象者だけではなく、管理栄養士にとってもメリットがあるとNoom Japanは指摘する。「子育て中など、対面での初回面談への出勤が難しい管理栄養士でも対応できる。在宅で面談、指導できるというメリットは大きい」(同社 ライフスタイルコーチ/管理栄養士の森延陽子氏)。同社としては今後、愛媛県での取り組みを皮切りに、他にも事例を増やしていく考えだ。

 一方、今回の仕組みを導入した愛媛県(地方職員共済組合愛媛県支部)では、これまでの経過を踏まえて「効果がありそうだ」(担当者)と判断。2017年7~9月に実施する特定健診での対象者についても、引き続き同じ仕組みを用意する計画だとしている。

 現在、2018年度診療報酬改定に向けて注目が高まっている遠隔(オンライン)診療についても、単に物理的に離れた場所にいる患者と医師をつなぐという距離の制約の解消だけではなく、時間的制約の解消を含めた医療の新たな選択肢としての期待が高まっている。特定保健指導においても同様に、遠隔(オンライン)の活用は新たな選択肢の一つとなっていきそうだ。