東北大学、日立ハイテクノロジーズ、NSD、東北大学ベンチャーパートナーズ、七十七キャピタルの5者は2017年8月1日、脳科学の産業応用に向けた新会社「NeU(ニュー)」を設立する(ニュースリリース)。認知脳科学に関する東北大学の知見と日立ハイテクの脳活動計測技術を生かし、認知機能トレーニングや製品開発支援などのサービスを法人向けに提供する。

7月20日に発表会を開催。向かって左から順に、東北大学 加齢医学研究所教授の川島隆太氏、NeU 代表取締役CEOに就任する長谷川清氏、日立ハイテクノロジーズ 代表執行役 執行役社長の宮﨑正啓氏
7月20日に発表会を開催。向かって左から順に、東北大学 加齢医学研究所教授の川島隆太氏、NeU 代表取締役CEOに就任する長谷川清氏、日立ハイテクノロジーズ 代表執行役 執行役社長の宮﨑正啓氏
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 NeUは東北大学が設立したベンチャーキャピタル、東北大学ベンチャーパートナーズにとって7社目の出資案件で、生命科学分野では初の案件。日本における超高齢化や認知症の増加、メンタルヘルス問題などに対するソリューションを提供することを目指す。NeU 取締役CTOに就任する東北大学 加齢医学研究所教授の川島隆太氏らの認知脳科学に関する知見と、近赤外光で脳活動(脳血流量変化)を簡単に計測できるヘッドセットなどを開発してきた日立ハイテクの技術を活用する。

 日立ハイテクにとっては、新事業開拓に向けた「オープンイノベーションの一環」(同社代表執行役 執行役社長の宮﨑正啓氏)。これまで本体で手掛けてきたヘッドセット型脳活動計や脳科学関連のコンサルテーションサービスを新会社に移管し、事業拡大を狙う(関連記事1同2)。新会社は10名ほどの人員で立ち上げ、このうち約半数を日立グループ出身者とする。