サービス参加には実名登録が必要

 足利氏は、Whytlinkが患者情報のやり取りに配慮したサービス設計であることを強調する。サービス参加には実名登録が必要であり(厚生労働省の医師等資格確認検索システムで医籍確認)、参加ユーザーには利用規約、プライバシー、救急サービス利用時の医師向け説明などの規約遵守を求めている。「医師限定としており、医師法(守秘義務)を遵守することを前提としている。データ通信やデータベースの暗号化をはじめ、サーバー(データセンター)を国内に置くなど、省庁のガイドラインに基づき、弁護士の意見を得てサービス設計している」(同氏)と説明する。

 また、転院相談などで他院の医師に患者情報を送るといったことを想定しているため、患者同意を取得しやすいよう説明画面を用意し、同意取得を確認がないと送信できない仕組みとしている。さらに、情報公開範囲の制限(グループチャットによるやり取り)を行い、救急搬送後など必要でなくなった情報は端末から自動削除されるようになっている。

リーズンホワイが発表会で示したWhytlinkと他のチャットアプリとの比較
リーズンホワイが発表会で示したWhytlinkと他のチャットアプリとの比較
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 こうした特徴に加え、足利氏は患者の受け入れ先を探す患者紹介先機能や今回搭載した症例検討機能、医師の経歴や専門性を登録・参照できる専門プロフィール作成(書類提出による入力代行もあり)といった機能を列挙。「現場の医師の声を基に開発したサービスである」とし、さまざまなチャットアプリや医療用アプリと比較した優位性をアピールした。