「AIを利用して介護のイノベーションを生み出す」

 新会社は、スタンフォード大学の研究者が立ち上げた米シリコンバレーのActivity Recognition社と事業提携し、AIエンジンの研究開発を推進する。セントケアグループや出資協力する介護関連事業者に蓄積された経験値とノウハウをAIエンジンにインプットし、要介護者の体調や症状に合ったケアプランを生成。自立支援・重度化予防につながるケアマネジメントを介護現場にフィードバックしていくことを目論む。2018年4月にサービス提供開始を予定している。

 セントケア・ホールディング 代表取締役会長の村上美晴氏は、新会社設立の経緯を次のように述べた。「35年間、介護業界に携わってきたが、介助、見守り、お世話するという介護が多い。優秀なケアマネやケアスタッフの経験値、グローバルな専門家による違う観点の知識を組み合わせ、AIを利用して介護のイノベーションを生み出す。その上で自立支援サービスの確立を追求していきたい」。

セントケア・ホールディングの村上氏
セントケア・ホールディングの村上氏
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 セントケア・ホールディングは、厚生労働省の2016年度「老人保健健康増進等事業(老人保健事業推進費補助金)」の助成を受けて、ケアプラン策定にAIを用いる調査研究、実証事業を行ってきた(同社の調査研究報告書)。新会社は、このプロジェクトを実践する組織として設立した。