爪にバイタルデータのアラートも

東芝 技術統括部 技術企画室 主務の千木良康子氏(左)と東芝 インダストリアルICTソリューション社 商品統括部 パートナー営業部 営業第二担当 主務の中村恭子氏(右)
東芝 技術統括部 技術企画室 主務の千木良康子氏(左)と東芝 インダストリアルICTソリューション社 商品統括部 パートナー営業部 営業第二担当 主務の中村恭子氏(右)
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 「OpenNail」プロジェクトは、ボトムアップで社内からアイディアを募り、事業化を目指す東芝のスタートアップ制度で誕生したもの。

 同プロジェクトで描くゴールは、単に個人のネイルアートだけではない。目指すのは、次世代の“メディア”だ。

 テレビやスマートフォンに次ぐ新しいメディアとして、「無意識に視界に入ってくるような媒体を作りたいというのが最初の思いだった」と千木良氏は話す。そこで注目したのが、最も長い時間人間の視界に入る、自分の手だった。指先が綺麗だと気分が明るくなるように、視覚に入ることで人間の意識を変えるポテンシャルが爪にはあると踏んだのだ。

 将来的には、「爪先が情報を映し出すモニターになったり、測定したバイタルデータの電子的なアラートを出したりする存在に成り得るかもしれない」と千木良氏は展望する。爪の形状を抽出できるようにしたことで、ネイリストだけでなくさまざまな人が爪にアプローチできることを狙う考えだ。