介護を受ける高齢者が、手軽に外食の味を楽しめるサービスを――。外食チェーン「大戸屋」の創業家に生まれながら、創業者の後継をめぐる“お家騒動”で会社を去った三森(みつもり)智仁氏が、新たな挑戦を始める。同氏が代表取締役を務めるスリーフォレストが2018年4月1日に開始する、高齢者向け外食宅配サービス「ハッピーテーブル」がそれだ。

向かって左から順に、スリーフォレスト代表取締役の三森智仁氏、発表会ゲストで俳優の高橋英樹さん、タレントの西村知美さん(画像提供:ハッピーテーブルPR事務局)
向かって左から順に、スリーフォレスト代表取締役の三森智仁氏、発表会ゲストで俳優の高橋英樹さん、タレントの西村知美さん(画像提供:ハッピーテーブルPR事務局)
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 1月25日のサービス発表会に登壇した三森氏は、1970年に日本でファミリーレストランが誕生して以来、「外食産業は半世紀をかけて日本独自の成熟産業になった」と指摘。一方で、その足元の状況は厳しいと話した。2017年の国内飲食店の倒産件数は、707件と過去最多。要因は「経済の停滞でも市場の飽和でもない。市場の変化とシステムに対応できていないことだ」(三森氏)。

 市場の最も大きな変化として挙げたのが超高齢化である。スリーフォレストは今後、超高齢化社会を見据えた事業を展開する。その第1弾が“高齢者向けの外食コミュニケーション”と位置付ける今回のサービスだ。