「両手に余る」共同案件が進行中

 旧・東芝メディカルとキヤノンのシナジーを生かした新製品第1弾として、2018年春にソフトウエア製品を市場投入する計画も明らかにした。現在、両社は画像処理ソフトウエアなどを中心に「両手に余るほどの(共同)案件を検討している」という。かねてキヤノンが京都大学と共同研究を進めてきた医療機器技術についても「製品化(に向けた取り組み)を加速できると考えており、検討しているものがいくつかある」とした。

1月4日の社名変更記念イベントに集まったキヤノンメディカルシステムズ本社の従業員(写真提供:キヤノンメディカルシステムズ)
1月4日の社名変更記念イベントに集まったキヤノンメディカルシステムズ本社の従業員(写真提供:キヤノンメディカルシステムズ)
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 既に、生産技術面ではキヤノンの知見を活用し始めている。例えば、製造設備の稼働音をモニターし、異常を検知する仕組みをキヤノンメディカルも導入。生産性向上につなげているという。

 今後、医療機器などのシステム事業については、旧・東芝メディカルとキヤノンを一体化した形で事業を展開する。一方、部品(コンポーネント)事業では、販売先がシステム事業の競合企業になり得ることから、システム事業との間にファイアーウォールを設けて事業を進めるとした。