報道陣の取材に応える瀧口氏
報道陣の取材に応える瀧口氏
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 キヤノンメディカルシステムズ(旧・東芝メディカルシステムズ)代表取締役社長の瀧口登志夫氏は2018年1月4日、本社(栃木県大田原市)で開催した社名変更記念イベント後に報道陣の取材に応え、抱負を語った(関連記事)。

 同社は2016年12月にキヤノングループ入りしたが、社名には「東芝」が残っていた。今回、医薬品医療機器等法(薬機法)などへの対応が完了し、社名を変更。これにより「名実ともにキヤノングループ入りした。新社名のもと、キヤノングループの新たな成長のために尽力したい」(瀧口氏)。

 ただし、キヤノンメディカルのグループ会社のうち、電子管事業を手掛ける東芝電子管デバイスは、社名変更のための薬機法対応にさらに1年ほどを要する見通し。そのため2018年は、東芝電子管デバイスを含めて東芝からの離脱が完全に終わる年になる見込みだ。

 キヤノンは現在、M&Aを活用しながら4つの成長事業を育成中であり、メディカル事業はそのうちの一つ。キヤノン代表取締役会長CEOの御手洗冨士夫氏が「キヤノンの成長を担う大黒柱」と語る事業でもある(関連記事)。同事業の中核を担うのが、キヤノンメディカルだ。

 キヤノン本体の専務執行役員(メディカル事業本部長)を兼ねる瀧口氏は、2017年はこうした新しい成長に向けた基盤を築けた1年だったと説明。2018年は、2020年までの経営計画の達成に向けた大きな一歩になる年だと語った。そこに向けて「キヤノンの良い面を採り入れ、化学反応を生んでいきたい」としている。