介護サービス大手各社が2017年3月期中間決算を発表した。前期と比べて増収の企業が多く、特に大手を中心に営業利益を伸ばしているところが目立った(表1)。

[画像のクリックで拡大表示]

 最大手のニチイ学館は、介護・ヘルスケア・中国事業の合計売上高が747億5500万円(前年同期比0.4%増)、営業利益が44億3100万円(同42.7%増)。訪問介護・訪問入浴介護などの利用者が9月末時点で8万4812人(同2186人減)、通所介護は2万1928人(同217人減)などと在宅サービスの利用者数が伸び悩んだものの、施設サービスの利用者は7945人(同414人増)と堅調で、増収増益となった。

 有料老人ホーム大手のベネッセホールディングスは新規ホーム開設を進めつつ、入居率も92%(2016年9月末)と堅調で、売上高は501億1200万円(同9.1%増)、営業利益は36億8700万円(同45.2%増)。在宅サービス大手のセントケア・ホールディングも売上高185億2000万円(同4.0%増)、営業利益10億8400万円(同37.4%増)と増収増益。

 一方、昨年秋に入居者の転落事件や高齢者虐待などで揺れたSOMPOケアメッセージは、有料老人ホームの入居率が85%近くまで落ち、売上高が367億5200万円(同8.6%減)、営業損失が1億7700万円と営業赤字に転落した。