――太陽光発電事業、EPCなどの実績を教えてください。

 太陽光発電事業については、基本的に特定目的会社(SPC)を発電事業者とするモデルとしています。発電所ごと、または、複数の発電所ごとに、一つのSPCが開発・運営しています。

 ガイアパワーがEPCとO&Mを担当し、藤崎電機がEPCから施工を受注するという役割分担になっています。

 発電事業の中には、竣工後にSPCの一定の比率の株式を他の企業に売却している場合もあります。2016年7月に、栃木県那須町で稼働した出力約1.37MWの千振太陽光発電所では、SPCの65%の株式を売却しました。今後、こうした共同所有の太陽光発電所が増えてくる見込みです。

 発電事業者として開発・運営している太陽光発電所は、19カ所が稼働済みとなっています。2カ所が施工中、4カ所が着工の準備中です。

 施工中の案件には、九州で最大規模となる鹿児島県鹿屋市・大崎町に立地する出力約92MWのプロジェクトがあります(関連ニュース)。2020年2月に売電を開始する予定です。

 国内における太陽光発電所は、今後も自家消費案件などで開発の余地が残っています。また、設備認定や連系協議が終わっている未稼働案件を取得し、開発していく場合もあるでしょう。ただし、新規開発案件の中心は日本ではなく、アジアに移していきます。

 EPCサービスの実績では、藤崎電機グループで合計出力約168MWが稼働済みとなっています(松山市の「モンチッチ海岸発電所」の関連コラム徳島市の「マリンピア沖洲太陽光発電所」の関連コラム)。

藤崎電機の藤崎耕治社長
藤崎電機の藤崎耕治社長
(撮影:日経BP)