火山灰の多くは雨で流れる

――桜島の火山灰は、太陽光パネル上に降灰しても、その後、雨が降ることによって、多くが流れ落ちる可能性が高いということですね。

 最近では、2017年4月ころから、桜島の噴火活動が活発化しています(図3)。

 例えば、5月26日から6月5日の間は、この地域では雨が降りませんでした。雨の降らなかった間、桜島では15回の噴火、4回の爆発が観測されました。

図3●雨水で火山灰はほぼ洗い流される
図3●雨水で火山灰はほぼ洗い流される
鹿児島県工業技術センターの曝露試験設備に設置されたパネル(出所:産総研 太陽光発電研究センター)
[画像のクリックで拡大表示]

 雨が降らずに噴火が続いたことで、パネル上にはかなり灰が溜まっていたのですが、6月5日以降、雨が降ったことで、洗浄システムを付けていない太陽光パネルでも、きれいに火山灰が流れ落ちました。