アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国において、出力約1.177GW(1177MW)の「ギガソーラー」が開発されている。世界最安となる2.42セント/kWhという売電単価は、世界に衝撃を与えた。このプロジェクトに参画し、太陽光パネルを供給するのが中国ジンコソーラーホールディング(JinkoSolar Holding)である。同社の銭晶(Dany Qian)副社長に、このプロジェクトが実現に至った理由などを聞いた。

――世界での最新の実績について、教えてください。

中国ジンコソーラーホールディングの銭晶(Dany Qian)副社長
中国ジンコソーラーホールディングの銭晶(Dany Qian)副社長
後ろの画像は、パネル納入先の三重県にある出力1.2MW(出所:日経BP)

 2016年の太陽光パネルの出荷量は、約6.65GWとなりました。これは、2016年時点での生産能力をほぼフルに使って生産した量です。

 2017年の出荷量の目標は、この約6.65GWに対して約40%増(約9GW)を掲げています。

 2017年第1四半期の出荷量は、2GW以上に達しました。四半期の数値としては、これまでの業界最高です。

 この2017年の出荷量の目標は、現在の受注状況からみて、達成できるでしょう。2017年第2四半期は、第1四半期の2GW以上に対して、30〜40%増える見込みです。

 2017年の出荷量の増加は、ウエハーとパネルの両方の自社工場の生産能力の増強によって実現します。現在、ウエハーとパネルの生産能力を増強中で、段階的に稼働させているために、第1四半期、第2四半期と段階的に出荷量が拡大していきます。

 ウエハーは中国の新疆で年産2GW、パネルは中国の玉環で同1GWの工場を新設中です。マレーシアでも、ウエハーは年産1.5GW、パネルは同1.3GWの工場を新設中です。