サンテックパワージャパンのガオ・ジャン(高 瞻:Gao Zhan)社長
サンテックパワージャパンのガオ・ジャン(高 瞻:Gao Zhan)社長
順風グループの投資会社、順風インベストメンツの副社長、無錫サンテックパワーの副社長を兼務している(撮影:日経BP)

 中国の大手太陽光パネルメーカー、無錫サンテックパワー(Wuxi Suntech Power)は、中国サンテックパワーホールディングスグループの経営危機に伴い、同社から事業を引き継いだ会社である。この再出発に際し、無錫サンテックパワーを買収した順風光電国際(Shunfeng Photovoltaic International)は、2015年1月に、順風インターナショナルクリーンエナジー(Shunfeng International Clean Energy)と改名し、サンテックの太陽光パネル販売や発電事業を軸に、総合的なクリーンエネルギー事業に幅を広げている。

 日本法人のサンテックパワージャパン(東京都新宿区)では、2015年7月に、ガオ・ジャン(高 瞻:Gao Zhan)氏が新たな社長に就任した。ガオ社長は、順風グループの投資会社、順風インベストメンツ(Shunfeng Investments)の副社長、無錫サンテックパワーの副社長を兼務している。ガオ社長に、順風グループ全体の動向や、日本における今後の戦略などを聞いた。

――サンテックパワージャパンは、従来の太陽光パネルの製造・販売だけでなく、発電システム販売、発電事業、O&M(運用・保守)にも取り組んでいます。さらに、2月に発表した事業戦略では、地中熱ヒートポンプ、蓄電池を使ったエネルギー貯蔵システム、LED照明など、総合的なクリーンエネルギー企業グループに変わっていく方向性を示しました(関連ニュース)。

ガオ社長 日本では、「太陽光発電+α」と称していますが、太陽光パネルメーカーのサンテックが、今後は周辺分野まで含めたトータルソリューションを提案していきます。ここでは、順風グループの力を使うことで、類似する取り組みを目指している競合企業に対するアドバンテージ(優位性)になります。

 順風グループでは、サンテックのほかにも、世界的な企業を買収して事業を広げています。太陽光発電の遠隔監視・制御システムのドイツmeteo control社、米国の蓄電池企業であるPowin Energy社、米国の太陽電池セル(発電素子)・パネルメーカーであるSuniva社、ドイツのEPC(設計・調達・施工)サービス企業であるS.A.G. Solar社、ドイツのパワーコンディショナー(PCS)メーカーであるSunways社、地中熱ヒートポンプのデンマーク・中国Nobao Renewable Energy社、LED関連の中国LatticePower社などです。