アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国において、世界最安の価格となる2.42セント/kWhで売電する太陽光発電事業が開発される。出力規模は約1.177GW(1177MW)の「ギガソーラー」。この事業に参画し、太陽光パネルを供給する中国ジンコソーラーホールディング(JinkoSolar Holding)のGener Miao(苗 根)副社長(Vice President Global Sales and Marketing、Board Secretary)に、日本市場の位置付けを含めて聞いた。

――世界と日本での近年の実績について、教えてください。

中国ジンコソーラーホールディングのGener Miao副社長
中国ジンコソーラーホールディングのGener Miao副社長
(出所:日経BP)

 世界全体での太陽光パネル出荷量は、2015年の出力約4.5GWから、2016年には約6.7GWに拡大しました。2017年は、約7.5G~8.5GWを目標としています。

 日本の数値については、非公開ですが、2016年は前の年に比べて約2倍に拡大しました。2017年も、2倍の拡大を目指しています。

――日本市場は出荷量が頭打ちになっています。2倍というのはかなり挑戦的な目標のように感じます。どのように実現するのですか。

 四つの強みがあると考えています。性能とコスト、長期信頼性のバランスに優れた製品、技術開発力、地域に密着した物流やサービス、ブランド力です。

 物流とサービスに関しては、日本では40人が従事しています。提携先の企業と連携し、最適なサービスを実現していきます。

 ブランド力とは、例えば、EPC(設計・調達・施工)サービス事業者や金融機関からの信頼感です。単なるパネル販売でなく、他の社会的な活動を通じて実現しています。

 日本市場への参入は、他の外資系パネルメーカーに比べて、遅かった面もありますが、とても重視しています。

 例えば、世界の75カ国に展開している中で、唯一、拠点を複数の都市においている海外の国が日本です。東京と大阪にあります。また、日本の天候に合わせた製品も開発・販売しています。他の地域と異なる対応をしてでも、シェアを獲得したい市場です。