日本の拠点撤退後、不具合の対応を経験済み

 実は、この販売代理店では、レネソーラの日本法人の業務が本国のレネソーラ江蘇に引き継がれた後、顧客の発電所で稼働中のパネルに不具合の恐れがあるものが見つかり、すでに新体制による対応を経験した。

 問い合わせや交換の要求に対して、これまでと同じようなやりとりが続き、「外観の変化では製品不良とは言えず、所定の範囲以上の出力の低下が認められなければ、保証による交換の対象にならない」と強く主張してくるところまで含めて、これまでと同様の対応だったという。

 今後、万が一、メーカー本体の経営が立ち行かなくなるといった状況になったり、あまり考えられない事態だが、所有者がさらに変わって保証を引き継がずに責任を放棄するといった状況になった場合には、再保険を活用する機会となる。

 再保険会社は、自社が認定したメーカーの太陽光パネルを採用した発電所に対して、もし、そのメーカーが経営破たんした状況で、保証による交換が必要になった場合、他のメーカーの太陽光パネルへの交換に要する費用を補償するといった内容の保険を提供している。

 この販売代理店では、レネソーラ製の太陽光パネルを認定している再保険会社に対して、手続きの手法などを確認した上、この再保険会社がweb上で提供している関連サービスにおいて、実際に納入済みのパネルのシリアルナンバーを使って、検証してみた。

 海外メーカーの製品を採用している場合、日本企業に比べ、経営の状況に関する情報が入りにくい上、流通ルートによって保証内容に違いが出てく場合もある。常に情報収集に努め、万が一の場合に備えておくなどのリスクマネジメントが重要と言えそうだ。