保証などに関する業務はほぼ変化なし

 この販売代理店は商社で、太陽光発電関連ではパネルのほか、杭基礎や架台も取り扱っている。レネソーラ製の太陽光パネルは、出力数百kW~1MW規模の高圧配電線に連系する発電所向けに多く販売してきた(図2)。

図2●この販売代理店を通じて供給されたレネソーラ製パネル
図2●この販売代理店を通じて供給されたレネソーラ製パネル
山梨県のメガソーラーにおける例(出所:日経BP)
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 レネソーラの国内拠点からの撤退については、「事前に伝えられており、混乱することはなかった」としている。

 また、同じレネソーラの販売代理店同士のつながりで状況を確認し合うなど、情報の収集にも努めた。

 この販売代理店の場合、契約上の工夫によって、日本法人の拠点が撤退しても、比較的、影響が小さいようだ。今後、保証やアフターサービスなどに関する対応が生じた場合でも、ほぼこれまでと同様の業務となり、変わらないという。

 こうしたこともあって、今後も、受注残分を含めて、レネソーラ製パネルを販売していく方針としている。

 それでも、顧客からの問い合わせもあり、近々に中国のレネソーラの拠点に出向き、李会長とも会って、状況を改めて確認する予定としている。

 この販売代理店の関心の一つは、「製造事業を李会長に売却後のレネソーラの財務内容は改善する一方、製造事業の赤字体質はそのまま継続する恐れがあり、事業の継続性や長期間の保証の面で、不安を払拭するような措置を準備できるのかどうかだ」としている。

 「顧客からの問い合わせ」というのは、「レネソーラの太陽光パネル工場が、稼動を止めている」という噂が流れていることに関するものである。

 海外の太陽光発電関連メディアによる記事から広まったもので、これに対してレネソーラは「フル生産体制を続けている」と発表し、報道内容を否定している。

 この販売代理店でも、工場が好調に稼働していることを、レネソーラから聞いてはいるものの、念のために工場に出向いて確認してくるという。