今年6月15日午後4時から6時にかけ、群馬県伊勢崎市や前橋市で、ヒョウとともに激しい突風が吹き、ビニールハウスの倒壊や住宅屋根の一部飛散、多数の樹木の倒木、屋根瓦の飛散などの被害があった。この強風で伊勢崎市三和町に設置していた太陽光発電設備の太陽光パネルが数百枚、飛ばされるとともに、架台の多くが倒壊した(図1)。

図1●強風で被害のあった伊勢崎市の太陽光発電所
図1●強風で被害のあった伊勢崎市の太陽光発電所
(出所:日経BP)
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 アレイ(パネルの設置単位)は大きく5つに分けて南北2列に並べて設置していたとみられ、このうち後列(北東側)の2つのアレイがほぼ全壊し、前列(南側)のアレイが半壊した。ただ、西側の残り2つのアレイは、ほとんど損傷がなかった(図2)。

図2●西側の残り2つのアレイは、ほとんど損傷がなかった
図2●西側の残り2つのアレイは、ほとんど損傷がなかった
(出所:日経BP)
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 この太陽光発電システムの被害の後、 架台システム大手の奥地建産(大阪市中央区)の技術者が現場検証し、被害について調査した。今回はその被害報告の概要を紹介する。