太陽光パネル裏は営巣に適した環境
ハチの巣は、春から初夏にかけての時期であれば、作り始めてから間もないため、まだそれほど大きくない。巣に関わるハチの数も、それほど多くない。このため、見つけた巣の除去作業は、比較的容易になる。
しかし、夏から秋になると、ハチの巣はかなり大きくなってくる。数十cm大になる場合もあり、巣に生息するハチの数も、多くなっている。
何よりも、新たな女王バチが生まれるなど、ハチが敏感になり、かつ、活動が活発になっている時期のため、除去作業などの危険性が増す。
スズメバチが最も凶暴になり、巣の周辺が最も危険になるのも、この時期と言われる。
今回、掲載した画像は、9月中旬に、丘陵地のメガソーラー内で撮影したものである(図2)。巣の寸法は、セル(発電素子)2つ分程度の大きさになっていた。
常に1匹以上のスズメバチが、巣穴から外を覗くように行動していた。周囲を警戒する門番役のようである。
この画像では、アルミ架台のレールと、太陽光パネル間を結ぶ電線に固定するように巣が作られている。ジャンクションボックスに固定するように巣を作ることもあるようだ。
こうしたスズメバチの巣を発見した場合、不用意に近づかず、スズメバチを刺激しないことが重要だ。専門の駆除業者に委託して、巣の除去や巣に戻ってこようとするスズメバチを駆除するなど、適切に措置を講じることが望ましい。