甲殻系の残骸も

 また、折板屋根の倉庫などで屋根上に設置される場合、太陽光パネルの傾きは、5度などわずかな傾斜に抑えられ、これもフンが洗い流されずに残りやすくなる要因となる。

 フンほどには発電量に悪影響を及ぼさないものの、こうした発電所では、太陽光パネルの上に、甲殻系の残骸の固まりが多く付着していることもある(図4)。

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図4●甲殻系の残骸
図4●甲殻系の残骸
近隣の川や湖沼からザリガニやカニ、魚などを採ってきて食べる(出所:日経BP)
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 これは、水鳥や渡り鳥が、近くの川や湖沼などから、ザリガニやカニ、魚などを採ってきて、太陽光パネル上で食べることで付着する。甲殻までは食べないため、口の中にある程度、溜まってくると、吐き出す。これが太陽光パネル上に付着する。

 水鳥や渡り鳥が太陽光パネル上に止まることは、防鳥用の網などで、ある程度、防げる可能性もある。ただし、売電額の減少分よりも、敷設費の方が高くなる恐れがあり、費用対効果の観点から悩ましい課題のようだ。