「施工が杜撰」と指摘、エコキュートの室外機

 PV-Netの調査では、「エコキュート」の室外機の転倒や損傷も目立った(図2)。太陽光発電システムではないが、オール電化住宅などでは、太陽光と共に導入されるケースの多いエネルギー機器であり、かつ、転倒例が多く見られたことから、一部を調査した。

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図2●施工が杜撰な「エコキュート」の室外機
図2●施工が杜撰な「エコキュート」の室外機
基礎ごと転倒していたり、固定部の痕跡がなかったり、道路に落下していた例も(出所:PV-Net)
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 「エコキュート」の室外機が、コンクリートの置き基礎ごと転倒していた住宅もあった。こうした転倒や損傷の多くは、施工の杜撰さに起因するのではないかと分析している。

 転倒した室外機を調べると、室外機と地上との固定部に、「留め跡」がない住宅もあった。通常はボルトなどを使って固定されている。室外機側の固定部となる脚部に、地上の接点と固定していた痕跡がない場合もあった。

 これらの室外機は、地上に置かれていただけで、ボルトなどで固定されていなかったのではないかと予想している。

 室外機が傾いて敷地外に倒れ掛かり、複数本の木材を使って支えられていたり、倒れて公道に落下している場合もあった。

 こうした例から、エコキュートの室外機の設置方法について、国などが公的に指針を示す必要があるのではないかと指摘している。