売電先を自社の地域新電力に

 稼働後に変更した事項に、売電先がある。当初は九州電力だったが、現在は、チョープロが設立した電力小売事業者である、長崎地域電力(長崎県長与町)に換えている。

 長崎地域電力は、チョープロが70%、バイテックホールディングス(東京都品川区)の子会社である新電力、V-Power(同)が30%を出資して設立した。高圧需要家のほか、住宅などの低圧需要家に電力を販売している。チョープロの太陽光発電電力に加え、不足する電力はJPEX(日本卸電力取引所)で購入して供給している。

 ソーラーフロンティアとの合弁による長崎空港隣接地の出力約30MWを除き、すべて売電先を長崎地域電力に変えた。

 長崎地域電力は現在、顧客数が約5000件に増えている。自社の電源だけでは賄えない状況で、地域の再生可能エネルギー発電所の電力を供給するという理念を実現していくためにも、チョープロでは今後も、再エネ発電所を開発していきたいという。

 新規の太陽光発電所の開発については、グリッドパリティ(発電コストが購入電力より安くなること)を実現できる目処がつけば、再び活発化させたいとする。

●発電所の概要
発電所名SOL de 平戸 下中野
所在地 長崎県平戸市下中野町字磯道748番地5ほか(平戸市下中野工業用地)
面積1万3280.99m2
出力959.4kW
年間予想発電量約106万4000kWh(一般家庭約250~300世帯分の消費電力に相当)
施工費約3.2億円
発電事業者チョープロ(長崎県西彼杵郡長与町)
EPC(設計・調達・施工)サービス九電工
O&M(運用・保守)チョープロ
太陽光パネルソーラーフロンティア(東京都港区)製(出力130W/枚、7380枚)
パワーコンディショナー(PCS)東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
着工時期2012年8月
売電開始時期2012年11月
設備認定上の売電価格(税抜き)40円/kWh
売電先長崎地域電力(長崎県西彼杵郡長与町)