茨城県小美玉市にある、出力約1.175MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が「エクシオ石岡ソーラーファーム」である(図1)。通信分野などの電気通信関連インフラを手掛ける協和エクシオが、同社の「石岡総合技術センタ」内に設置した。

図1●通信網関連の施工拠点内の建物屋上と地上に設置
図1●通信網関連の施工拠点内の建物屋上と地上に設置
出力約1175kWの「エクシオ石岡ソーラーファーム」(出所:日経BP)
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 同社は、旧・日本電信電話公社関連の電気通信設備会社として1954年に設立された協和電設を前身とし、NTTグループの電気通信設備を多く手掛ける。

 その中には、固定価格買取制度(FIT)の施行以前から、NTTファシリティーズが設置してきた太陽光発電設備も含む。協和エクシオは、その多くの施工を支えてきた。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業として、山梨県北杜市とNTTファシリティーズが建設した「北杜サイト太陽光発電所(旧NEDO北杜サイト)」もその一つで、協和エクシオは電気工事と設備建設を担当した。

 こうした経験を生かし、太陽光発電システムの設計から施工、運用システムの構築などに取り組んでいるほか、自社でメガソーラーを開発し、発電事業も手掛けている。

 EPC(設計・調達・施工)サービスなどの受注実績は、稼働済みが104カ所、受注済みが8カ所となっている。発電事業では、稼働済みが9カ所、建設中や計画中が6カ所である(メガソーラー探訪の関連記事)。

 社会の基本インフラである通信網の施工を手掛けてきた経験から、太陽光発電システムでも耐久性や長期信頼性を重視した設計・施工が強みという。

 2014年2月に、関東甲信地方で、2週続けて記録的な大雪に見舞われた際、山梨県や群馬県のメガソーラーの多くで発電設備が損壊する中、協和エクシオが手掛けたNTTファシリティーズの北杜市や、自社が発電事業者となる山梨県の複数の太陽光発電所では、損壊が起きなかったという実績もある(トラブルシューティング:損壊、パワコンの停止、発電量の低下――2月の大雪、その時、メガソーラーは?)。