鶏舎跡を活用した袖ヶ浦の発電所
千葉県袖ケ浦市にある1.3MWのメガソーラー(図3)は、自社グループで運営を続ける発電所としては、3カ所目に稼働した案件だった。2015年3月に売電を始めた。
元々、養鶏場だったため、比較的平坦で、太陽光発電所を設置しやすかった。鶏舎のあった場所は、コンクリートで舗装され、平坦な上に雑草が生えにくい利点もある。
太陽光発電システムは、元の地主の住宅を囲むように設置されている。O&M業務の一部は、元の地主に委託しているため、日常的に巡視や草刈りなどを実施し、常に人の目が届くという望ましい環境にある。
EPCサービスは、鉄塔などの送電設備の施工などで知られる、山加電業が担当した。
太陽光パネルはAU Optronics社製、PCSはTMEIC製を採用した。
発電所内では現在、太陽光パネルの追加に向けた準備が進んでいた(図4)。稼働開始時点では、余裕を多めにみて太陽光パネルを配置していたために、パネルを積み増せる余地があったという。こうした空いていたスペースなどに設置する。
国内の多くの発電所で、こうしたスペースの状況を調べた上、そこに太陽光パネルを並べるための費用などとのバランスを検証し、パネルが追加されている。
こうした認定取得後のパネルの増設(事後的過積載)は、今年8月31日の制度変更により、増設分が3%、あるいは3kWを超えた場合、買取価格が最新の単価に変更されることに変わっている。制度変更前までは、売電収入を増やす有効な手法として、多くの発電所が採用しており、その一例となる。