工場内の通行にも配慮

 配慮が必要なのは、建物内の生産工程だけではない。千葉工場の広い敷地内には、アルミ関連資材・製品の入荷や出荷、関連作業のための通行や出入りが頻繁にある(図5)。

図5●出入荷や関連作業のための通行や出入りが頻繁に
図5●出入荷や関連作業のための通行や出入りが頻繁に
工場全体の予定に影響しないように調整。画像は倉庫として貸している建屋。太陽光発電設備の点検のため、簡易階段が取り付けられているのが見える(出所:日経BP)
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 この合間を縫って、屋根の改修や建物の補強、太陽光設置のための資材の搬入や施工を進めることになる。建物の耐震補強、屋根の改修、太陽光の設置という順で施工した。

 工場全体の予定を把握したうえで、例えば、太陽光発電設備の搬入は土・日曜日の工場の出入りが少ない時に終え、平日は工場の運営に配慮しつつ、施工した。

 EPCを担ったオムロン フィールドエンジニアリングは、耐震補強や屋根の改修のための日程調整会議から出席して情報を共有し、工場運営に対する影響の最小化を目指した。

 厄介なのは強風や大雪だった。想定以上の強風が吹いたり、2014年2月に2週連続で降った大雪の際には、予定していた搬入や施工が延期となった。工場全体の予定の合間を縫いながら、再び日程を組み直し、遅れを挽回していくのに苦労したという。