稼働を止めず、生産性を損なわないように
千葉工場にあるアルミ資材の製造工程は、事業運営上、稼働を止めることが難しい。このため、アルミ資材や加工製品の製造や出荷に影響しないように、屋根の改修や建物の補強、太陽光発電設備の設置を進める必要があった(図4)。
建物の補強として、建物外部の支柱(アウトフレーム)、内部の支柱間の鉛直ブレス、内部の支柱の脚部への補強材を追加した。中でも、内部の補強には工夫を要した。
アルミ製造棟は、押出成形後の資材の長さ約50m、加工・組み立て工程でも長さ約6mといった、長い資材を効率的に扱えるように、奥行きの長い建物となっている。
横幅40m、奥行き500mという細長い空間の中、生産性を向上するために、内部には中間の壁などを設けていない。こうした構造を維持したまま、耐震補強を追加するのは難しいとされていた。
今回、アウトフレーム、支柱間の鉛直ブレス、支柱の脚部への補強材を適切に組み合わせることで、生産性を維持しつつ、必要なレベルの補強を実現した。