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HOMEエネルギーメガソーラー探訪逆転の発想で屋根上をメガソーラーにした市原のアルミ工場

メガソーラー探訪

逆転の発想で屋根上をメガソーラーにした市原のアルミ工場

屋根の改修や建物の耐震補強を含めてリースに

  • 加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
  • 2016/10/11 00:00
  • 2/8ページ

屋根の改修や建物の耐震補強を含めてリースに

 工場や倉庫の屋根上に太陽光パネルを設置しようとする際、耐荷重性の不足を補うための屋根の改修などは、一般的に、付随する負担として捉えられている。これを理由に太陽光の導入を断念する場合さえある。

 これに対して、不二サッシでは、逆の発想で臨んだ。いずれ避けられない改修や補強工事に、太陽光発電システムの設置を加えることで、改修や補強と太陽光発電を一体化した投資事業とし、改修や補強に伴う追加的な負担を最小化しようと考えた。

 具体的には、屋根や建物の改修や補強と、太陽光発電システムを合わせたリース契約とし、売電収入でリース料の支払いを賄う仕組みとした。O&M(運用・保守)も、リースに含まれている。

 売電収入は、基本的にこのリース額を上回る計画なので、毎期の事業収益を押し上げる効果を期待できる。課題だった建物の改修や補強を初期投資なしで実現できる上、新たな収益源になるという、不二サッシにとって利点の多い計画となっている。

 こうした計画は、複数の企業から提案を受け、オムロン フィールドエンジニアリング(東京都目黒区)の案を採用した。EPC(設計・調達・施工)サービス、O&Mは、同社に委託している。リース方式でのファイナンスは、芙蓉総合リースが担っている。

 「売電+改修事業」の収支は不二サッシの決算で公開されている。2015年3月期の売電収入は5200万円、電力販売費用(リース料金)は4400万円、2016年3月期の売電収入は5100万円、リース料金は5000万円と、プラスで推移している。

 今回の仕組みは、2013年から検討し始めた。最初に導入を決めたのは、千葉工場のうち、現在は自社で活用せず、倉庫として物流会社に貸している建物だった(図2)。

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図2●まず倉庫として貸している2棟に設置
屋根も改修。右下の画像の奥に見えるのは、世界最大級の屋内型試験施設「カーテンウォール試験センター」(出所:不二サッシ)

 本格的な補強の必要はなく、屋根の雨漏りを防ぐ程度の修繕で済む二つの建物だった。買取価格は36円/kWh(税抜き)で、出力1.376MWのメガソーラーが、2014年3月に売電を開始した。市原市では初となる、工場や倉庫の屋根上太陽光発電所だった。

 最初に導入した太陽光の発電量が、想定を上回ったこともあり、千葉工場の他の建物や他の工場でも、同じような仕組みで導入を検討した。

 この結果、千葉工場のアルミ製造棟や、大阪府高槻市にある工場にも導入することにした。高槻市の工場は、子会社の関西不二サッシが運営している。

 いずれの建物も、屋根の改修だけでなく、建物の耐震補強も必要だった。同じように、オムロン フィールドエンジニアリングがEPCサービスとO&M、芙蓉総合リースがファイナンスを担っている。

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