徳島県阿波市にある「阿波西ソーラーヒルズ発電所」は、採石場跡地に建設した出力約2MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)。阿波市のNPO法人(特定非営利活動法人)・四国グリーンエージェンシー(以下、四国GA)が企画から開発まで手掛け、太陽光パネルメーカー大手のハンファQセルズジャパン(東京都港区)が発電事業者となり、2013年7月に稼働した(図1)。

図1●「阿波西ソーラーヒルズ発電所」
図1●「阿波西ソーラーヒルズ発電所」
(出所:日経BP)
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2MWの高圧連系発電所に保安員が常駐

 完成後のO&M(運営・保守)も、四国GAが請け負っている。ハンファグループでは、メガソーラーの設計・施工と、完成後の運営・管理を地元企業に依頼し、地域と連携していく方針を持っている。

 四国GAは、自治体などとも連携して、四国地方で再生可能エネルギーの開発・普及に取り組んできた。同発電所もその1つで、2014年8月に掲載した「メガソーラー探訪」で、「保安員が常駐するメガソーラー」との見出しで取り上げた(関連記事)。

 その後、ハンファグループのなかで、ハンファエナジーがメガソーラー事業を手掛けることになり、同発電所の事業主体は、ハンファエナジージャパン(東京都港区)となった。また、四国GAは、NPO法人から株式会社に組織形態を変更した。

 通常、約2MWの高圧配電線に連系するメガソーラーは、無人で運営される。月1回程度の人による目視点検のほかは、発電量のモニタリングと遠隔監視カメラで管理するのが普通だ。一方、「阿波西ソーラーヒルズ発電所」では、プレハブ建屋や簡易トイレを整備し、保安員が常駐して、目視点検や雑草管理に取り組んできた。