EPCは東芝、パワコンはTMEIC製を採用

 「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」は、苫小牧東部地域の土地開発などを担っている苫東(北海道苫小牧市)が所有する約166万m2の土地に建設した。苫東は、国や道、民間金融機関が出資し、1999年に設立された。SPC(特定目的会社)である苫東安平ソーラーパークが苫東から土地を賃借し、プロジェクトファイナンスを組成して資金調達した。

図3●除草後の搬出作業。除草・伐採の後、すき込み・整地を経て転圧した(出所:東芝)
図3●除草後の搬出作業。除草・伐採の後、すき込み・整地を経て転圧した(出所:東芝)
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図4●掘削した電路にケーブルを埋設(出所:東芝)
図4●掘削した電路にケーブルを埋設(出所:東芝)
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図5●架台の組み立て風景。1つのアレイ(パネル42枚)を9本で支える(出所:東芝)
図5●架台の組み立て風景。1つのアレイ(パネル42枚)を9本で支える(出所:東芝)
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 みずほ銀行、日本政策投資銀行、三井住友銀行の3行が共同で銀行団の幹事(アレンジャー)を担い、地元の銀行なども含め12の金融機関が参加するシンジケートローン(複数の金融機関による同一条件での融資)を組んだ。

 EPC(設計・調達・建設)サービスは東芝が担い、太陽光パネルは東芝製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。年間予想発電量は、一般家庭約3万世帯分の年間電力消費量に相当する約1億801万4000kWhを見込む。

 100MWを超える巨大なメガソーラー設備で、なおかつ冬期の1~2月には積雪で休工となることもあり、建設には、着実な工程管理と効率的な施工が求められる。

 2013年10月に着工し、草刈りから樹木の伐採、整地までを2013年度までに終えた(図3)。冬期の休工期間の後、2014年3月から電路工事や架台の基礎と組み立て、6月からいよいよ太陽光パネルの取り付けに着手した(図4、図5)。並行して、中間変電所の工事と設備、連系変圧器の据え付けを12月までに終えた。