瀬戸内海に面した2サイト

 山口県防府から宇部方面に向かい、周防大橋を渡ると、海に切り立つように藤尾山がある。山頂は公園になっていて、山口湾が一望できる。西の山麓には、国道と海に挟まれたエリアに整然と並んだ太陽光パネルが見える。「いちご山口佐山ECO発電所」だ(図1)。

図1●藤尾山公園から見た「いちご山口佐山ECO発電所」
図1●藤尾山公園から見た「いちご山口佐山ECO発電所」
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 同発電所は、約2.35MW分のパネルを並べ、中国電力に売電している。元々、企業の資材置き場だった用地を活用して、いちごECOエナジー(東京都千代田区)が開発し、2016年4月に運転を開始した。同社は、不動産などのアセットマネジメントを手掛ける、いちごグループの太陽光開発・運営会社だ。

 いちごECOエナジーは、山口県内にもう1カ所、メガソーラー(大規模太陽光発電所)を開発した実績がある。太陽光パネルの容量が1.24MWとなる「いちご山口秋穂西ECO発電所」で、「山口佐山ECO発電所」からクルマで15分程度の場所にある(図2)。

図2●埋立地に建設した「いちご山口秋穂西ECO発電所」
図2●埋立地に建設した「いちご山口秋穂西ECO発電所」
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 「いちご山口秋穂西ECO発電所」は、秋穂(あいお)湾に面した干拓地に建設し、2015年12月に稼働した。山口県はフグで有名だが、秋穂地域は、クルマエビ養殖の発祥の地として知られ、同発電所も養殖場と隣接している。