長崎市田手原町の山あいに建設した出力約13.2MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が、「長崎田手原メガソーラー発電所」である(図1)。ゴルフ場の開発を断念した場所に立地し、2015年4月に竣工した。

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図1●ゴルフ場の開発を断念した場所に立地する「長崎田手原メガソーラー発電所」
図1●ゴルフ場の開発を断念した場所に立地する「長崎田手原メガソーラー発電所」
長崎市田手原町の山あいに出力約13.2MWのメガソーラーを建設(出所:日経BP)
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 発電事業者は、SPC(特定目的会社)の「長崎田手原ソーラー合同会社」となる。三菱商事の100%子会社であるダイヤモンドソーラージャパン(東京都千代田区)が50%、戸田建設が40%、三菱UFJリースが10%出資して設立した。

 三菱商事は、固定価格買取制度(FIT)の施行に対応して、メガソーラー開発に乗り出し、戸田建設などに建設用地の紹介を依頼していた。戸田建設は、ゴルフ場開発が頓挫し、その有効利用を相談されていた用地を紹介した。それが、田手原町の土地だった。

 戸田建設は、土地を紹介するだけでなく、発電事業者として参画した。さらに、EPC(設計・調達・施工)サービスも務めた。戸田建設にとって、発電事業者となるのも、メガソーラーのEPCサービスを担うのも初めてだったという。

 長崎市において、戸田建設が発電事業者とEPCサービスを担うメガソーラーには、田手原町の案件のほか、傾斜30度の道路法面に設置した、さくらの里の案件がある(メガソーラー探訪の関連記事)。いずれも傾斜地に建設したものだ。

 総事業費は非公開とする。約2割をSPCの自己資金で賄い、残りはプロジェクトファイナンスを組成して金融機関から調達した。