置き基礎と杭基礎を使い分け

 建設用地を訪れると、海に近いエリアが湿地帯になっているものの、全体的には乾燥が進み、かつて塩田だったと思えないほど、地盤はしっかりしている。もともと平坦だったため、灌木や雑草を伐採して荒造成した上に土地なりに基礎工事をしている。

 工事現場を一巡すると、2タイプの基礎工法で施工されているのが分かる。コンクリートの置き基礎とコンクリートパイルの杭基礎だ。盛り土になっている産廃処分場跡地は掘削できないため、置き基礎にし、それ以外のエリアは杭基礎を基本にした。

 置き基礎は、幅1m、奥行き3.6m、厚さ30cmの直方体。これに架台の前後2本の脚を固定して、自重で支える。型枠にミキサー車で生コンクリートを流し込み、現場で打った(図3)。

図3●産廃の最終処分場跡地では置き基礎を採用(出所:日経BP)
図3●産廃の最終処分場跡地では置き基礎を採用(出所:日経BP)
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 杭基礎の施工では、メガソーラーで一般的な鋼製杭ではなく、コンクリートパイルを採用した。セメントを工場で棒状に固めたコンクリート2次製品で、長さは3.1mと2.7mの2タイプを用意した。パネルをブロックごと敷き詰めていくと、ブロックの外側に面したアレイ(パネルの設置単位)は風をより強く受けることになる。こうした風荷重の大きくなる場所には長いタイプを使っているという。