1つおきに「たすき掛け」

 ケーブルはすべて地中埋設にし、パネルから地面に渡すための露出部分については、地上1m程度までコンクリート二次製品でカバーし、農作業時に損傷しないように対策した(図6)。

図6●露出したケーブルはコンクリートで保護
図6●露出したケーブルはコンクリートで保護
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 東西方向の支柱間には、1間隔おきに、交差筋交い(たすき掛け)を入れて、架台の強度を高めた(図7)。筋交い部分は、耕作機械が通過できないなど、営農上の支障となるものの、高い設置高による架台の倒壊リスクへの対応を優先した。

図7●1間隔おきに交差筋交いで補強
図7●1間隔おきに交差筋交いで補強
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 細長い太陽光パネルと分散型パワーコンディショナー(PCS)を採用し、単管パイプで組んだ基礎架台に取り付ける従来の藤棚式ソーラーシェアリング設備の場合、強風時の信頼性などに課題があるとの指摘もある。鈴木農園の場合、一般的な野立て太陽光発電所で実績の多い専用架台をベースとしているため、強度上、安定感がある。